03
12月

建築を始めることへの一押し

すっかり寒くなってきました。冷え性なので辛いです。

最近昔を回想してみることが多くて、ふと建築を始めようと思った21歳のころを思い出しました。

なんとなくなんです。本当になんとなく高校時代の友人が建築をやりたいっていうことを高校2年生の時に熱弁していたことがあって。夢のなかった私は「いいなあ、こいつは夢があるなあ。」なんて、よくある高校生の悩みの感じで聞いていました。

本当にやりたいこともなかった私は毎日家でゲームをして、ゴロゴロして、たまーに楽なバイトに行って。高校も全然楽しいと思ってなかったですが、その友達のおかげでかなり救われていました。(今でもそいつは仲良しで、高校時代の友達は3〜4人しかいません)私からしたらそいつは、本当にかっこいいというか、なんかおしゃれな進んだ高校生というか。本当に羨ましかったような気がします。ファッションに目覚めたのもそいつのおかげでした。一緒に買い物に連れて行ってもらったり、いろいろなブランドのこととか、本当に色々影響を受けたんです。

で、大学に進学となった時にそいつは、「デザイン学科」に進学。私は「教育学部」に進学。教育学部に行く意味なんてなく、それもなんとなくでした。

ところが、そいつが大学2回生のときに「おれ、なんか違う道いくわ。」的なことを言ったんですね。そんときの感情はよく覚えてないんですが、「こいつがやらんのなら、俺が代わりにやってみようかな」って直感で思ったんですよ、多分。

それで、勉強を始めたんですね。そんときもまだなんとなくだったんです。

とりあえず、この時点で教育学部の3回生。変にあせってたんですよね。すでに建築の勉強をしている同級生は建築学科の3回生。私は、教育学部の3回生。

ここで起死回生に「大学院に一気に行けばいいやん」ってアホな私は思った。それで、その友達と一緒に夏休みに川崎のマンスリーマンションを借りて、自分探しの旅+大学院探しの旅に出たんです。

その過程で、筑波大学に行った。めちゃくちゃ暑い夏の日だったと思います。バスを乗り継いで、「遠いなあ」なんていいながら行った記憶があります。無事に到着したものの、知り合いもいないので、適当にその辺の人に声をかけて、建築学科の院生がいる部屋に案内してもらいました。

そこにいたのが、高橋将章さんという方でした。すごい親切な方である上に、めちゃくちゃ建築の作品がすごかったんです。素人の私でも「なんじゃこら。これほんまに学生が作ったんかい」って思うような、かっこいいというか、おしゃれというか。その方のポートフォリオを見せてもらったり、建築の話をじっくり聞いたり。多分1時間くらいだったと思います。(かれこれ、14年前くらいなので、はっきりとは覚えていませんが)

そこで、「おれ、一生この人には追いつけないと思うけど、でも、こんなかっこいいもん作れるようになりたい。やっぱ建築やってみよう!!!」って「決意」したと思うんですよね。

だから、その方がいなかったら今の自分はいないのかもしれません。心の中で感謝しております。

ということをふと、最近思い出して、その方を検索してみたところ、やはり立派な建築事務所をやっておられました。厚かましくも連絡させていただいたところ、私のことはすっかり忘れておられましたが、でも本当に優しく対応していただいて、「いつでも事務所に遊びにきてください」とまでおっしゃっていただきました。

作品もみせていただきましたが、本当に本当にさすがという以外にありません。いつかお邪魔させていただきたいと思います。

当たり前ですが、出会いは大事だなと改めて思いました。14年前に感謝です。

高橋将章建築設計事務所

http://www.aaaiaaai.jp

(勝手にリンク貼っています。すいません。)